散骨とは、遺骨や遺灰をお寺や霊園などに納骨するのではなく、その一部あるいは全てを、亡くなった人が生前好きだった場所や思い入れのある場所などに撒いてあげることをいいます。特に近年では引き取り手のいない遺体が増えたことや納骨の考え方が多様化したこと、土地や経済的な関係からお墓を作れないなどの理由から、散骨を検討するケースが増えてきています。これは今後もますます増えていくことが予想されるため、その際に混乱やトラブルを引き起こさないためにも、法整備などのルールを作ることが必要となるでしょう。散骨を実施するためには、前もってしっかりと計画を立てておくことが重要となります。
当然、無許可で他人の土地や領域に遺骨や遺灰を撒くわけにもいかないため、たとえば自治体や葬儀会社、散骨を希望する土地や領域などを管理する人などとの話し合いや打ち合わせを行わなければなりません。また、実際にこれを行うのは本人ではなく、主に遺族が中心となって行うことになるため、亡くなる人の意見や考えを十分に尊重することも大切です。そのため、たとえば遺骨や遺灰を撒く場所が複数に及んでいる場合や、特殊な土地や領域などの場合、その方法によって混乱やトラブルを引き起こさないように、実施が決定した後でも引き続き話し合いや打ち合わせを怠らないようにしましょう。マナーやルールがあってこその散骨なので、その点は最も強く意識しておくようにしましょう。