散骨する時に注意したい心の問題

自然に還りたい、残された家族にお墓のことで苦労をかけたくない、などの理由から近年は散骨を希望する人が増えています。散骨自体は法律に反することではありませんが、実際に行う際には注意したい点もあります。まず注意したいのは遺骨を粉砕して撒く場所です。粉末状になっているからといってどこにでも撒いて良いというわけではありません。

他人の所有地はもちろんのこと、海や川であってもそこで漁業や養殖業を営む人がいれば避けたほうが良いでしょう。さらに注意したいのはまわりの人の心です。自分の住居のすぐ近くで遺骨が撒かれて気分が良い人はいません。うっかりSNSにどこに散骨したなどとアップしてしまうと、拡散してそこに住む人達に迷惑をかけることにもなりかねませんし、トラブルに発展してしまうこともあります。

それは私有地であっても同様です。近隣に住む人たちの気持ちを考え、マナーを守ることが大切です。また、自分の心にも配慮することも大切です。すべての骨を散骨してしまうとその後は手を合わせる対象がなくなってしまいます。

故人をいつも身近に感じていたい、見守っていて欲しい、というのが日本人の心情です。後になって気づいてもどうすることもできません。そうならないためには散骨しても遺骨の一部を残して手元供養するのが良いでしょう。納骨容器に遺骨の一部を入れて自宅に置いたり、加工してペンタントにしていつも身につけるなど方法は様々ですが、この方法なら骨を撒いてしまってもきちんと供養することができます。

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